※残酷なお話なので,苦手な方はただちに別のページに移動して下さい。
日本で発売されているシャンプーは,ウサギの目で実験されてきました。
まばたきができないように瞼をクリップで固定されたウサギの目に,シャンプーの濃縮液をたらして長時間放置するという残酷な動物実験です。
ウサギは小さな檻の中に拘束され,眼に潰瘍や出血が生じたままの状態で最大14日間にわたって経過観察され、終了後に殺処分されるといいます。
考案者の名前を冠して,ドレイズ試験と呼ばれています。
近年はやり方が“改善”されて,残酷性が薄められているらしいのですが,あまりの痛みに暴れて騒いだあげくに失神してしまうウサギも珍しくないそうです。
動物実験を行って開発した化粧品の流通・販売をEU(欧州連合)全土で禁止する法案が今月11日から施行されるするというニュースを受けて,日本の現状について語るためです。
一方で,国内の大手化粧品メーカーは,いまだに動物実験の廃止に踏み切れずにいるそうです。
高度資本主義的な“原罪”
メリットのCMに出演した江角マキコさんも,セグレタのCMに出演した真矢みきさんも,パンテーン プロVのCMに出演した綾瀬はるかさんも石田ゆり子さんも新垣結衣さんも,ツバキのCMに出演した蛯原友里さんも水原希子さんも杏さんも,こういう動物実験が行われていることをおそらく知らないのでしょう。 そして多くの消費者もまた,何も知らないままに毎日シャンプーを使っています。
数年前にJ-WAVEの夜のJAM THE WORLDでこの話を聞いた時は,「動物愛護も大切かもしれないけれど,虐待されている子どもたちの問題の方が先決だよな…」などという感想を抱いて,そのまま記憶の中に埋もれていました。
その後は,何か具体的な行動を起こすわけでもなく,漫然と日々を過ごして来たわけです。
そして,昨日の朝のラジオで,「ああそういえば…」とウサギの話を思い出したわけです。
世界には許し難い暴力が,今この瞬間にもどこかで行使されているに違いありません。
しかしその一方で,許しがたい暴力とは無縁であると信じて平穏に暮らしている私たちは,シャンプーを使うたびにウサギに対する暴力を容認し,さらなる暴力を招き寄せることに加担してしまうことになるわけです。
もしかすると,シャンプーだけではないかもしれません。
日本で何かを消費するたびに,どこか見えない場所で,密やかに許し難い暴力が行使されることに加担しているのかもしれません。
存在すること自体が“悪”に帰結してしまうという話。
まるで原罪です。
高度資本主義社会的な“原罪”です。
世の中のからくりと自分の立ち位置に少し想像をめぐらせると,こんなふうにして,どう転んでもうしろめたい気持ちが胸の奥に重くわだかまり始めるわけです。
こういう世の中を生きていくためには,文学や音楽やスポーツや,愚にも付かないバラエティー番組のバカ笑いが必要なのかもしれません。
祈
先ほど,60万ヒットを達成しました。ありがとうございます(=^エ^=)。
記念記事にはふさわしくない話題でしたが,記憶の中に埋もれさせないように書きました。
ご容赦下さい(o_ _)o